RangeError: invalid array length

JavaScript の例外 "Invalid array length" は、配列の長さが負の数か、プラットフォームで対応している最大値を超える値に設定しようとしたとき (すなわち、 Array または ArrayBuffer を生成しようとしたとき、または Array.length を設定しようとしたとき) に発生します。

配列の長さに許されている最大値は、プラットフォームとブラウザーとそのバージョンに依存します。 Array については、最大長は 2GB-1 (2^32-1) です。 ArrayBuffer については、最大値は 32 ビットシステムで 2GB-1 (2^32-1) です。 Firefox バージョン 89 から、 ArrayBuffer の最大値は 64 ビットシステムでは 8GB (2^33) です。

メモ: ArrayArrayBuffer は別個のデータ構造です (一方の実装がもう一方には影響しません)。

メッセージ

js
RangeError: invalid array length (Firefox)
RangeError: Invalid array length (Chromium-based)
RangeError: Array buffer allocation failed (Chromium-based)

エラーの種類

エラーの原因

配列の長さが不正になるのは、以下のような場合です。

  • ArrayArrayBuffer を、負の数の長さで生成しようとしたか、 Array.length プロパティに負の数を設定しようとした。
  • 2GB-1 (2^32-1) よりも大きな Array を生成しようとしたか、 Array.length プロパティに設定しようとした。
  • 32 ビットシステムで 2GB-1 (2^32-1)、 64 ビットシステムで 8GB (2^33) を超える ArrayBuffer を生成しようとした。
  • Firefox 89 以前: 2GB-1 (2^32-1) より大きな ArrayBuffer を生成しようとした。

コンストラクターを使用して Array を生成すると、最初の引数が Array の長さとして解釈されるので、代わりにリテラル表記を使った方が良いかもしれません。

そうでない場合は、 length プロパティを設定する前、またはコンストラクターの引数として使用する前に、長さを制限しておくとよいでしょう。

不正なケース

js
new Array(Math.pow(2, 40));
new Array(-1);
new ArrayBuffer(Math.pow(2, 32)); //32 ビットシステム
new ArrayBuffer(-1);

let a = [];
a.length = a.length - 1; // length プロパティに -1 を設定

let b = new Array(Math.pow(2, 32) - 1);
b.length = b.length + 1; // length プロパティに 2^32 を設定

有効な場合

js
[Math.pow(2, 40)]; // [ 1099511627776 ]
[-1]; // [ -1 ]
new ArrayBuffer(Math.pow(2, 32) - 1);
new ArrayBuffer(Math.pow(2, 33)); // 64 ビットシステム、 Firefox 89 以降
new ArrayBuffer(0);

let a = [];
a.length = Math.max(0, a.length - 1);

let b = new Array(Math.pow(2, 32) - 1);
b.length = Math.min(0xffffffff, b.length + 1);

// 0xffffffff は 2^32 - 1 の 16 進表記です。
// (-1 >>> 0) と書くこともできます。

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