Firefox 124 for developers

このページでは、開発者に影響する Firefox 124 の変更点をまとめています。Firefox 124 は、米国時間 2024 年 3 月 19 日 にリリースされました。

ウェブ開発者向けの変更点一覧

HTML

変更なし。

CSS

JavaScript

変更なし。

SVG

  • ::first-letter および ::first-line CSS 擬似要素を <text> SVG 要素へ適用可能になりました。たとえば <text> 要素の最初の文字や行の塗りつぶし、輪郭、フォントを、CSS を使用して変更できます。(Firefox bug 1302722)

API

  • AbortSignal.any() をサポートしました。複数のシグナル発生源から操作を中止するために使用できる、複合シグナルを生成できます。(Firefox bug 1830781)

WebDriver conformance (WebDriver BiDi, Marionette)

WebDriver BiDi

  • ユーザーが Cookie を取得することを可能にする storage.getCookies コマンドを実装しました。このコマンドは、2 つの省略可能な引数を受け入れます。クライアントは、指定した基準に一致する Cookie だけ返すようにする引数 filter を与えることができます。また引数 partition は、パーティションキーを構築したり、一致するパーティションが所有する Cookie を取得したりするために使用できます。(Firefox bug 1854580)
  • 新しい Cookie を生成する storage.setCookie コマンドを実装しました。ユーザーは引数 cookie で Cookie に関する情報を提供できます。また、省略可能な引数 partition で、Cookie を所有するパーティションのパーティションキーを構築できます。(Firefox bug 1854582)
  • リクエストを中断するためのさまざまなコマンドを実装しました:
    • network.addIntercept は、ネットワークイベントのライフサイクルのさまざまな段階でリクエストを中断するために使用される、URL パターンを定義できます。このコマンドは、作成したネットワークインターセプトのために生成した一意な ID を返します。(Firefox bug 1826192)
    • network.removeIntercept は、一意の ID に基づいてインターセプトを削除できます。(Firefox bug 1826193)
    • network.continueWithAuth は、AuthRequired の段階で中断したリクエストを再開できます。引数 "action" を使用して、クライアントは "cancel"、ユーザー名とパスワードを与える "provideCredentials"、あるいはブラウザーが認証プロンプトをを表示させる "default" へのフォールバックが可能です。(Firefox bug 1826196)
    • network.failRequest は、BeforeRequestSent または ResponseStarted の段階で中断したリクエストを中止できます。(Firefox bug 1853883)
    • network.continueRequestnetwork.continueResponse、および network.provideResponse も使用できますが、現在は引数 "request" だけサポートしており、またブロックされたリクエストの再開だけが可能です。将来のリリースでは、リクエストやレスポンスを変更する追加の引数も使用できる予定です。(Firefox bug 1874206 および Firefox bug 1853882)
  • "ユーザーコンテキスト" に関する複数のコマンドを、Firefox で コンテナー として実装しました:
  • browsingContext.create コマンドで引数 "userContext" をサポートしました。この引数は、新しい閲覧コンテキスト (タブやウィンドウ) を特定のユーザーコンテキスト (Firefox のコンテナー) に割り当てできます。(Firefox bug 1874918)
  • browsingContext.Info 型を、"userContext" フィールドを含むように更新しました。このフィールドは、閲覧コンテキストのタブを所有するユーザーコンテキストの一意の ID です。(Firefox bug 1874920)
  • script.addPreloadScript コマンドで引数 "contexts" をサポートしました。この引数は特定の閲覧コンテキストツリー (タブ) のトップレベルの閲覧コンテキストを指定することで、特定の閲覧コンテキストツリーに限ってプリロードスクリプトをクライアントが追加することを可能にします。(Firefox bug 1858458)
  • browsingContext.close が、最後のタブやウィンドウをを閉じることができない不具合を修正しました。(Firefox bug 1873948)

Marionette

  • Get Element Text で、カスタムテキストが指定されていない場合にスロットの値が無視される不具合を修正しました。(Firefox bug 1865381)

アドオン開発者向けの変更点一覧

  • 低速なコンテンツスクリプトなど、拡張機能実行時のパフォーマンスの問題をブラウザーが検知したときの情報を、拡張機能が取得できるようにする runtime.onPerformanceWarning イベントを追加しました (Firefox bug 1861445)。

実験的なウェブ機能

以下の機能は Firefox 124 で新たに導入しましたが、デフォルトで無効です。これらを実験するには、about:config ページで適切な設定項目を検索して true に設定してください。実験的機能 のページで、さらに多くの機能を確認できます。

過去のバージョン