Firefox 123 for developers
このページでは、開発者に影響する Firefox 123 の変更点をまとめています。Firefox 123 は、米国時間 2024 年 2 月 20 日 にリリースされました。
ウェブ開発者向けの変更点一覧
開発者ツール
HTML
<template>
要素で、シャドウ DOM のサブツリーの宣言的な作成を許可するshadowrootmode
属性をサポートしました。この属性はopen
またはclosed
を設定でき、それぞれシャドウ DOM 内の JavaScript を外部のコードに公開または非公開にします。これらはattachShadow()
メソッドのmode
オプションと同じ値です。(Firefox bug 1870052)
JavaScript
- ほかのブラウザーで渡された値を解析する方法に一致させるため、
Date.parse()
グローバルオブジェクトで複数の不具合を修正しました。- 不正確な日付 (たとえば "31 April") を、翌月へ繰り越す (たとえば "1 May") ようになりました。(Firefox bug 1872333)
- 不完全なタイムゾーン (たとえば "1/1/70 gm") や午前/午後 (たとえば "1/1/70 10:00 a") を受け入れないようになりました。(Firefox bug 1870570)
- ひとつの数値で表す日付を受け入れるようになりました (たとえば
Date.parse("0")
は946684800000
、すなわち Sat Jan 01 2000 00:00:00 を返すようになりました)。(Firefox bug 1870434)
SVG
- SVG の
<linearGradient>
および<radialGradient>
要素で、color-interpolation
属性によるlinearRGB
またはsRGB
への色空間の変更をサポートしました。これは、CSS のcolor-interpolation
プロパティでも SVG 要素へ適用できます。
HTTP
-
ページが必要とする可能性があるリソースを、サーバーがまだ完全なレスポンスを準備している間に 先読み するための HTTP
103 Early Hints
情報レスポンス ステータスコードが有効になりました。 これは、ページの読み込み時間を大きく削減できます。 なお、事前接続 のために使用する103 Early Hints
ヘッダーは Firefox 120 でサポートしました。 詳しくは Firefox bug 1874445 をご覧ください。
API
-
Web Authentication API で、クロスオリジンの資格情報作成をサポートしました。
特に、トップレベルで入れ子の
<iframe>
でFeature-Policy: publickey-credentials-create
によって許可されていれば、入れ子の閲覧コンテキストで別のオリジンからnavigator.credentials.create({publicKey})
を最上位のドキュメントへ呼び出せるようになりました。 (Firefox bug 1870863)
DOM
-
IDBObjectStore.createIndex()
のoptions.locale
引数や、IDBIndex
のisAutoLocale
およびlocale
プロパティといった、IndexedDB API のカスタムロケールのサポートが非推奨になりました。 (Firefox bug 1872675 および Firefox bug 1730706)
Media、WebRTC、Web Audio
廃止
IDBLocaleAwareKeyRange
インターフェイスを廃止しました (Firefox bug 1730706)。
WebDriver conformance (WebDriver BiDi, Marionette)
WebDriver BiDi
- ネットワークリクエストがエラーで終了したときに発生する network.fetchError イベントを追加しました (Firefox bug 1790375)。
- 指定したページで要素を検索する browsingContext.locateNodes コマンドをサポートしました。現在サポートするロケーターは
CssLocator
(Firefox bug 1855023) とXPathLocator
(Firefox bug 1869536) です。 type
引数にwindow
が設定されている場合に、Android で新しいタブを開くようにシームレスに切り替わるよう、browsingContext.create コマンドを改良しました (Firefox bug 1875086)。DateRemoteValue
のデシリアライズ処理で、200009
のような非標準の (ISO 8601 に準拠しない) 日付文字列がある状況でエラーが発生しない問題を修正しました (Firefox bug 1872116)。- script.evaluate、script.callFunction、script.disown コマンドで、
context
およびrealm
引数の両方を指定すると意図したとおり単純にrealm
引数を無視するのではなく、invalid argument
エラーが発生する問題を修正しました (Firefox bug 1873688)。
Marionette
- Element Send Keys で、サロゲートペアを含む文字列の送信が失敗する不具合を修正しました (Firefox bug 1866431)。
アドオン開発者向けの変更点一覧
- contextual identities のリストでアイテムを移動できる、
contextualIdentities.move
関数を追加しました。この関数は、contextual identities が UI で表示される順番を拡張機能からカスタマイズすることを可能にします (Firefox bug 1333395)。
実験的なウェブ機能
以下の機能は Firefox 123 で新たに導入しましたが、デフォルトで無効です。これらを実験するには、about:config
ページで適切な設定項目を検索して true
に設定してください。実験的機能 のページで、さらに多くの機能を確認できます。
-
Web Codecs API:
dom.media.webcodecs.enabled
。Nightly で、Linux デスクトップにおいて Web Codecs API のビデオインターフェイスをサポートしました。 これは
VideoEncoder
、VideoDecoder
、EncodedVideoChunk
、VideoFrame
、VideoColorSpace
が含まれます。 (Firefox bug 1874445)
過去のバージョン
- Firefox 122 for developers
- Firefox 121 for developers
- Firefox 120 for developers
- Firefox 119 for developers
- Firefox 118 for developers
- Firefox 117 for developers
- Firefox 116 for developers
- Firefox 115 for developers
- Firefox 114 for developers
- Firefox 113 for developers
- Firefox 112 for developers
- Firefox 111 for developers
- Firefox 110 for developers
- Firefox 109 for developers
- Firefox 108 for developers
- Firefox 107 for developers
- Firefox 106 for developers
- Firefox 105 for developers
- Firefox 104 for developers
- Firefox 103 for developers
- Firefox 102 for developers
- Firefox 101 for developers
- Firefox 100 for developers
- Firefox 99 for developers
- Firefox 98 for developers
- Firefox 97 for developers
- Firefox 96 for developers
- Firefox 95 for developers
- Firefox 94 for developers
- Firefox 93 for developers
- Firefox 92 for developers