storage
拡張機能にデータの保存、取得と、保存項目の変更をリッスンできるようにします。
ストレージのシステムは Web Storage API に基づいていますが、いくつか相違点があります。とりわけ、以下の違いがあります。
- 非同期です。
- 値は拡張機能のスコープで、特定ドメインのスコープではありません (つまりキー/値ペアーの同じ組み合わせが、すべてのバックグラウンドコンテキストとコンテンツスクリプトから利用できます)。
- 保存された値は JSON-ifiable な (JSON 化できる) 値で、単なる
String
ではありません。とりわけ、Array
とObject
も、コンテンツが JSON で表現できる時 (DOM ノードは入りません) を除いて不可です。値を保存する前に JSONStrings
に変換する必要はなく、内部で JSON として表現されます、つまり JSON-ifiable である必要があります。 - 複数のキー/値ペアーが同じ API 呼び出しで設定、取得できます。
この API を利用するためには"storage" permission を manifest.json に含める必要があります。
各々の拡張機能は独自のストレージ領域を持っています。またそれらは異なる型のストレージに分割することができます。
Window.localStorage
とこの API は似ていますが、拡張機能関連のデータを格納する際に拡張コード内で Window.localStorage
を使わないことを推奨します。Firefox はプライバシー上の理由で、ブラウザー履歴やデータを消去などをする場合、localStorage API を利用して保存されたデータも消去します。しかし storage.local
API を利用して保存されたデータはこれらの場合でも保持されます。
メモ: ストレージ領域内は暗号化されていないため、ユーザーの機密情報を保存すべきではありません。
型
storage.StorageArea
-
ストレージ領域を表すオブジェクト
storage.StorageChange
-
ストレージ領域の変更を表すオブジェクト
プロパティ
storage
は 3 つのプロパティを持ち、異なる型の利用可能なストレージ領域を表しています。
storage.sync
-
sync
ストレージ領域を表します。sync
ストレージ内のアイテムはブラウザーによって同期され、異なるデバイス間でも、ログインしているユーザーのブラウザーのすべてのインスタンスを跨いで利用できるようになります。 storage.local
-
local
ストレージ領域を表します。local
ストレージ内のアイテムは拡張機能がインストールされているマシン内のみで扱えます。 storage.managed
-
managed
ストレージ領域を表します。managed
ストレージ内のアイテムはドメイン管理者によってセットされ、拡張機能は読取権限のみを持ちます。そのため、この名前空間を変更しようとするとエラーになります。
イベント
storage.onChanged
-
ストレージ領域内のアイテムを 1 つ以上変更した場合に発火します。
ブラウザーの互換性
BCD tables only load in the browser
Example extensions
メモ: この API は Chromium の chrome.storage
API に基づいています。また、このドキュメントは storage.json
における Chromium のコードに基づいています。Microsoft Edge での実装状況は Microsoft Corporation から提供されたものであり、ここでは Creative Commons Attribution 3.0 United States License に従っています。