PerformanceResourceTiming.renderBlockingStatus

renderBlockingStatus は読み取り専用のプロパティで、リソースのレンダーブロッキング状態を返します。

次のようなリソースを特定するのに有用です。

  • レンダーブロッキングでなかったために遅延する可能性があった
  • レンダーブロッキングであったために先読みできた

解説

レンダーブロッキングリソースとは、フォント、CSS、JavaScript などの静的ファイルで、ブラウザーがページのコンテンツを画面に描画するのを妨害したり、遅らせたりするものです。ブラウザーはこれらのブロックリソースを自動的に判断し、すべてのスタイルシートと同期スクリプトが読み込まれ評価される前に、画面にピクセルを描画しないようにします。これにより、スタイル未設定のコンテンツが一瞬現れること(以下、FOUC)を防ぐことができます。

自動的なレンダーブロック機構に加えて、blocking="render" を属性と値として <script>, <style>, <link> 要素に提供して、明示的にレンダーブロックを設定することができます。例えば次のようにします。

html
<link blocking="render" href="critical-font.woff2" as="font" />

renderBlockingStatus プロパティは以下の値を取ります。

"blocking"

このリソースがレンダリングをブロックする可能性がある。

"non-blocking"

このリソースはレンダリングをブロックしない。

レンダリングをブロックするリソースをログ出力

renderBlockingStatus プロパティを使用すると、レンダリングをブロックしているリソースを確認することができます。

PerformanceObserver を使用した例です。このオブジェクトは、新しい resource パフォーマンス項目がブラウザーのパフォーマンスタイムラインに記録されると、それを通知します。オブザーバーが作成される前の項目にアクセスするために buffered オプションを使用します。

js
const observer = new PerformanceObserver((list) => {
  list.getEntries().forEach((entry) => {
    if (entry.renderBlockingStatus === "blocking") {
      console.log(`${entry.name} is render-blocking.`);
    }
  });
});

observer.observe({ type: "resource", buffered: true });

Performance.getEntriesByType() を使用した例です。このメソッドを呼び出した時点でブラウザー上のパフォーマンスタイムラインに存在する resource パフォーマンス項目のみを表示します。

js
const resources = performance.getEntriesByType("resource");
resources.forEach((entry) => {
  if (entry.renderBlockingStatus === "blocking") {
    console.log(`${entry.name} is render-blocking.`);
  }
});

仕様書

Specification
Resource Timing
# dom-performanceresourcetiming-renderblockingstatus

ブラウザーの互換性

BCD tables only load in the browser