javascript: URL
警告: ウェブ上で javascript:
URL を使用することは推奨されていません。これは、eval()
を使用することによる影響と同様に、任意のコードが実行される可能性があるためです。また、通常のリンク動作とは異なるため、アクセシビリティが縮小する可能性があります。
JavaScript URL、つまり javascript:
スキームを接頭辞とする URL は、ブラウザーがナビゲートしようとした際に JavaScript を実行する擬似的なナビゲーション対象として使用されます。 URL が文字列として評価された場合、HTML として扱われ、ブラウザーによってレンダリングされます。
構文
JavaScript URL は javascript:
スキームで始め、JavaScript コードが続きます。 コードはスクリプトとして解釈されます。
javascript:<script>
解説
javascript:
URL は、URL がナビゲーション対象とする場所であればどこでも使用することができます。これには以下を含めることができますが、これに制限されるものではありません。
<a>
または<area>
要素のhref
属性。<form>
要素のaction
属性。<iframe>
要素のsrc
属性。- JavaScript の
window.location
プロパティ。 - ブラウザーのアドレスバー自体。
メモ: 他にも、<link>
要素の href
属性のように、URL を使用するコンテキストもありますが、これらはリソースの場所であり、ナビゲーションの対象ではないため、javascript:
URL は許可されていません。このような用途で JavaScript をインラインで書きたい場合は、data:
URL と text/javascript
MIME タイプを使用してください。
ブラウザーがそのような場所に移動しようとすると、スクリプト本体を解釈し実行します。スクリプトは、eval()
で実行された場合と同じ値である、補完値(返値ではありません)を持つことができます。最後の文が式の場合は、補完値はその式の値となります。この補完値が文字列の場合は、その文字列は HTML 文書として扱われ、ブラウザーは現在のページと同じ URL を使用して、そのコンテンツを含む新しい文書に移動します。履歴項目は作成されません。補完値が文字列でない場合、ブラウザーはコードを実行するだけで、移動はしません。そのため、スクリプトが javascript:foo()
のように関数を呼び出すことで終わっている場合、関数が文字列を返す可能性がある場合に誤って移動しないように、void
を接頭辞として付けることが推奨されることがよくあります。
JavaScript でのナビゲーションは、コンテンツセキュリティポリシー の設定、具体的には script-src
によってブロックされる場合があります。
例
javascript:
URL を href の対象として使用
この例では、<a>
要素の href
属性を javascript:
URL に設定し、クリックするとメッセージを表示するようにします。
<a href="javascript:alert('Hello, world!')">クリックしてね</a>
alert()
が undefined
を返すため、ブラウザーは新しいページに移動しません。これは、リンクが実際にはハイパーリンクではないため、好ましくない方法です。代わりにボタンにすることを検討してください。
<button id="btn">クリックしてね</button>
<script>
document.getElementById("btn").addEventListener("click", () => {
alert("Hello, world!");
});
</script>
例えば、<a>
要素の href
属性を javascript:
URL に設定すると、"Hello, world!" というコンテンツを持つ新しいページに移動します。
<a href="javascript:pageContent">クリックしてね</a>
<script>
// var を使用するとグローバル変数となり、他の場所でも読み取ることができます。
var pageContent = "Hello, world!";
</script>
なお、javascript:
URL は履歴項目を作成しないため、前回ページに戻るには再読み込みする以外の方法はありません。
javascript:
URL をフォーム処理として使用
この例では、<form>
要素の action
属性を javascript:
URL に設定し、送信するとメッセージが表示されるようにします。
<form action="javascript:alert(myInput.value)">
<input id="myInput" />
<input type="submit" value="Submit" />
</form>
これを行う代わりに、フォームを送信する submit
イベントを待ち受けし、JavaScript で処理することを検討してください。
<form id="myForm">
<input id="myInput" />
<input type="submit" value="Submit" />
</form>
<script>
document.getElementById("myForm").addEventListener("submit", (event) => {
event.preventDefault();
alert(document.getElementById("myInput").value);
});
</script>
javascript:
URL を iframe のソースとして使用
この例では、<iframe>
要素の src
属性に、コンテンツ "Hello, world!" を含む新しいページにナビゲートする javascript:
URL を設定します。
<iframe src="javascript:pageContent"></iframe>
<script>
// var を使用するとグローバル変数となり、他の場所でも読み取ることができます。
var pageContent = "Hello, world!";
</script>
その代わりに、srcdoc
属性を設定することを検討してください。
<iframe id="myFrame"></iframe>
<script>
document.getElementById("myFrame").srcdoc = "Hello, world!";
</script>
javascript:
URL を window.location で使用
この例では、window.location
プロパティを javascript:
URL に設定し、"Hello, world!" というコンテンツを含む新しいページに移動します。
window.location = "javascript:'Hello world!'";
これを行う代わりに、DOM API を使用してページコンテンツを変更することを検討してください。例えば次のようにします。
document.body.textContent = "Hello, world!";
仕様書
Specification |
---|
HTML Standard # the-javascript:-url-special-case |