Firefox 56 for developers
Firefox 56 は、米国時間 2017 年 9 月 28 日にリリースされました。このページでは、開発者に影響する Firefox 56 の変更点をまとめています。
ウェブ開発者向けの変更点一覧
開発者ツール
- CSS グリッドインスペクターで負の行数を表示するようになりました (Firefox バグ 1369942)。
- 新しい CSS グリッドレイアウトパネルが使用可能になり、CSS グリッドのデバッグの容易さが向上しました (Firefox バグ 1181227)。詳しくは Powerful New Additions to the CSS Grid Inspector in Firefox Nightly をご覧ください。
HTML
- ラベル付け可能なフォームコントロールに
labels
プロパティを実装しました。例えばHTMLInputElement.labels
です (Firefox バグ 556743)。 <link rel="preload">
を実装しました。詳しくは リンク種別: preload をご覧ください (Firefox バグ 1222633)。現在は Firefox だけがキャッシュ可能なリソースの先読みに対応していることに注意してください。
CSS
- Mozilla の独自仕様である
<color>
値-moz-win-accentcolor
と-moz-win-accentcolortext
(Firefox バグ 1344910)、および独自仕様のメディアクエリーである-moz-windows-accent-color-in-titlebar
を実装しました (Firefox バグ 1379938)。
SVG
変更なし。
JavaScript
- Intl API を、Android 版 Firefox で有効化しました (Firefox バグ 1344625)。
API
新規 API
変更なし。
DOM
- Mac で別の半透明ではないアプリケーションの背後にウィンドウがあるとき、
Document.hidden
が true を返すようになりました (Firefox バグ 1236512)。 Gamepad.displayId
プロパティを実装しました (Firefox バグ 1375816)。PerformanceTiming.secureConnectionStart
プロパティを実装しました (Firefox バグ 772589)。- Firefox は
iso-2022-jp
のTextDecoder()
がインスタンス化されたときに黙ってiso-2022-jp-2
シーケンスを受け入れていました。しかし他のブラウザーはこれに対応しておらず、またこれを使用するページもないようですので、API を単純化するためにこの動作を削除しました (Firefox バグ 715833)。 setTimeout()
およびsetInterval()
の 4ms 制限の動作を、Timeouts throttled to >=4ms で説明しているとおり、他のブラウザーに合わせるよう更新しました (Firefox バグ 1378586)。- ページ可視性 API の
Document.onvisibilitychange
ハンドラーを追加しました (Firefox バグ 1333912)。 Window.showModalDialog()
メソッドを削除しました (Firefox バグ 981796)。HTMLFormElement.action
、HTMLInputElement.formAction
、HTMLButtonElement.formAction
プロパティの実装を、仕様書に従って正しい形式のサブミッション URL を返すように変更しました (Firefox バグ 1366361)。
DOM イベント
onwheel
がHTMLElement
で使用可能になりました。以前は使用不可でした (Firefox バグ 1370550)。
メディアと WebRTC
- 設定変更の管理を支援するため、接続のローカル側およびリモート側の現行および未実行の構成を調査することが可能な
RTCPeerConnection
のプロパティを Firefox でサポートしました:currentLocalDescription
、pendingLocalDescription
、currentRemoteDescription
、pendingRemoteDescription
。 - Android で、メディアのハードウェアエンコーディングを既定で有効化しました。Firefox 55 でも使用可能でしたが、デフォルトで無効でした (Firefox バグ 1386974)。VP8 メディアのエンコードをサポートするデバイスでは、高効率なエンコーディングが可能になります。これはユーザーのデバイスのバッテリーやプロセッサーの消費を節約して、一般的にパフォーマンスが向上します。
Canvas と WebGL
CanvasRenderingContext2D.drawImage()
メソッドを、imageSmoothingEnabled
がfalse
であってもダウンスケーリングする際にスムージングを行うよう更新しました。これは仕様書では必須にされていませんが、Chrome の動作に合わせています。Firefox バグ 1360415 をご覧ください。SVGImageElement
をCanvasImageSource
として使用可能になりました。例えばdrawImage()
を呼び出すときに画像リソースとして使用できます (Firefox バグ 1382027)。
セキュリティ
変更なし。
プラグイン
- Android 版 Firefox で、すべてのプラグインのサポートを廃止しました (bug 1381916)。
その他
- URL エンコーディングの問題を避けるため、Gecko は URL を内部で punycode としてエンコードするようになりました (Firefox バグ 945240 および Firefox バグ 942074 の議論を参照)。
- Windows および macOS 版の Firefox で、
-headless
フラグを使用して ヘッドレスモード で実行することが可能になりました (Firefox バグ 1355150 および Firefox バグ 1355147)。
ウェブプラットフォームから廃止
HTML
<isindex>
要素を HTML パーサーおよびフォーム送信から削除しました(Firefox バグ 1266495)。<applet>
要素を削除しました (Firefox バグ 1279218)。
API
変更なし。
SVG
変更なし。
アドオン開発者と Mozilla 開発者向けの変更点
WebExtensions
- browsingData.RemovalOptions に、Cookie のための "hostnames" オプションを追加しました。
- browsingData.settings() および browsingData.removeCookies() を、Android 版 Firefox でサポートしました。
- browserSettings.cacheEnabled をサポートしました。
- browser_style の使用方法を変更しました。
- chrome_settings_overrides.search_provider.is_default をサポートしました。
- contextMenus を menus に改名しました。
- cookies.set() および cookies.remove() がプライベートブラウジングモードで動作するようになりました。
- devtools.panels.elements.onSelectionChanged をサポートしました。
- downloads.open() が、ユーザーアクションから呼び出すことのみ可能になりました。
- FindProxyForURL の戻り値 "DIRECT" が、引数をとらないようになりました。
- history.onVisited が、既知の場合に限ってページのタイトルを持つようになりました。
- management.get() および management.getAll() をサポートしました。
- menus で "tools_menu" コンテキストをサポートしました。
- menus.OnClickData が "linkText" を持つようになりました。
- menus.create() が "icons" オプションを持つようになりました。
- notifications.onShown をサポートしました。
- pageAction.show() および pageAction.hide() を、Android 版 Firefox でサポートしました。
- permissions で "unlimitedStorage" をサポートしました。
- privacy.services が passwordSavingEnabled プロパティを持つようになりました。
- privacy.websites.referrersEnabled をサポートしました。
- protocol_handlers で "gopher" をサポートしました。
- proxy.registerProxyScript() を proxy.register() に改名しました。
- proxy.unregister() をサポートしました。
- runtime.onInstalled で
temporary
フラグをサポートしました。 - tabs.print()、tabs.PageSettings、tabs.printPreview()、tabs.saveAsPDF() をサポートしました。
- tabs.Tab.lastAccessed をサポートしました。
- theme.reset() をサポートしました。
- windows.create() および windows.update() で、ウィンドウの初期タイトルをサポートしました。
過去のバージョン
- Firefox 55 for developers
- Firefox 54 for developers
- Firefox 53 for developers
- Firefox 52 for developers
- Firefox 51 for developers
- Firefox 50 for developers
- Firefox 49 for developers
- Firefox 48 for developers
- Firefox 47 for developers
- Firefox 46 for developers
- Firefox 45 for developers
- Firefox 44 for developers
- Firefox 43 for developers
- Firefox 42 for developers
- Firefox 41 for developers
- Firefox 40 for developers
- Firefox 39 for developers
- Firefox 38 for developers
- Firefox 37 for developers
- Firefox 36 for developers
- Firefox 35 for developers
- Firefox 34 for developers
- Firefox 33 for developers
- Firefox 32 for developers
- Firefox 31 for developers
- Firefox 30 for developers
- Firefox 29 for developers
- Firefox 28 for developers
- Firefox 27 for developers
- Firefox 26 for developers
- Firefox 25 for developers