WritableStreamDefaultWriter

WritableStreamDefaultWriterストリーム API のインターフェイスで、 WritableStream.getWriter() によって返されるオブジェクトであり、作成されるとライターを WritableStream にロックし、他のストリームが基になるシンクに書き込めないようにします。

コンストラクター

WritableStreamDefaultWriter()

新しい WritableStreamDefaultWriter オブジェクトのインスタンスを作成します。

インスタンスプロパティ

WritableStreamDefaultWriter.closed 読取専用

ストリーミングプロセスの終了に応答するコードを記述できます。ストリームが閉じられるか、ライターのロックが解除されると履行され、ストリームがエラーになるか、ライターのロックが解放されると拒否されるプロミスを返します。

WritableStreamDefaultWriter.desiredSize 読取専用

ストリームの内部キューを満たすために必要な希望サイズを返します。

WritableStreamDefaultWriter.ready 読取専用

ストリームの内部キューの希望サイズが非正から正に移行したときに解決する Promise を返し、バックプレッシャーが適用されなくなったことを通知します。

インスタンスメソッド

WritableStreamDefaultWriter.abort()

ストリームを中止し、プロデューサーがストリームに正常に書き込むことができなくなり、キューに入れられた書き込みを破棄してすぐにエラー状態に移行することを通知します。

WritableStreamDefaultWriter.close()

関連する書き込み可能なストリームを閉じます。

WritableStreamDefaultWriter.releaseLock()

対応するストリームのライターのロックを解除します。 ロックを解除すると、ライターはアクティブではなくなります。 ロックを解除したときに関連するストリームにエラーが発生した場合、ライターはこれ以降同じようにエラーが発生したように見えます。 そうでない場合、ライターは閉じられたように見えます。

WritableStreamDefaultWriter.write()

渡されたデータのチャンクを WritableStream とその基になるシンクに書き込んでから、書き込み操作の成功または失敗を示すために解決する Promise を返します。

次の例は、カスタムのシンクと API 提供のキューイング戦略を使用した WritableStream の作成を示しています。 次に、sendMessage() という関数を呼び出し、新しく作成されたストリームと文字列を渡します。 この関数内で、WritableStreamDefaultWriter のインスタンスを返すストリームの getWriter() メソッドを呼び出します。 forEach() 呼び出しを使用して、文字列の各チャンクをストリームに書き込みます。 最後に、write() および close() は、チャンクとストリームの成功または失敗に対処するための promise を返します。

js
const list = document.querySelector("ul");

async function sendMessage(message, writableStream) {
  // defaultWriter は WritableStreamDefaultWriter 型です
  const defaultWriter = writableStream.getWriter();
  const encoder = new TextEncoder();
  const encoded = encoder.encode(message);

  try {
    for (const chunk of encoded) {
      await defaultWriter.ready;
      await defaultWriter.write(chunk);
      console.log("Chunk written to sink.");
    }
    // ライターを閉じる前にすべてのチャンクが確実に
    // 書き込まれるように、ready を再度呼び出します。
    await defaultWriter.ready;
    await defaultWriter.close();
    console.log("All chunks written");
  } catch (err) {
    console.log("Error:", err);
  }
}

const decoder = new TextDecoder("utf-8");
const queuingStrategy = new CountQueuingStrategy({ highWaterMark: 1 });
let result = "";
const writableStream = new WritableStream(
  {
    // シンクの実装
    write(chunk) {
      return new Promise((resolve, reject) => {
        const buffer = new ArrayBuffer(1);
        const view = new Uint8Array(buffer);
        view[0] = chunk;
        const decoded = decoder.decode(view, { stream: true });
        const listItem = document.createElement("li");
        listItem.textContent = `Chunk decoded: ${decoded}`;
        list.appendChild(listItem);
        result += decoded;
        resolve();
      });
    },
    close() {
      const listItem = document.createElement("li");
      listItem.textContent = `[MESSAGE RECEIVED] ${result}`;
      list.appendChild(listItem);
    },
    abort(err) {
      console.log("Sink error:", err);
    },
  },
  queuingStrategy,
);

sendMessage("Hello, world.", writableStream);

完全なコードは、単純なライターの例にあります。

仕様書

Specification
Streams Standard
# default-writer-class

ブラウザーの互換性

BCD tables only load in the browser